コンビニ袋の人生
コンビニで買い物をして外に出た
そよ風が吹いている
スマートフォンの画面を見たら午前3時過ぎだったかな
道路を渡ろうと右左と車を確認したときだ
コンビニのビニール袋が風で車道に飛ばされてヒラヒラ舞っていた
あぁ、かわいそうに
そう思った
だれかが惣菜でも買って食べながら歩いてるときに、もうビニール袋いらないやってポイ捨てしたんだろうな
さっきまで使っていたのに、必要じゃなくなったらポイッ
あっという間にゴミ扱いだ!
たかがコンビニ袋
でも!
ポイ捨てされて風で飛ばされてるコンビニ袋をみたとき、かわいそうに思ったんです
このあと車に踏んづけられて、道路のデコボコで穴だらけになるだろうな
何日かして雨が降って、泥と水でぐしゃぐしゃになっちゃうんだろうな
コンビニ袋だってそんな無残な姿にされるために生まれてきたわけじゃない
ちゃんと買ったものを家まで無事持ってかえる
コンビニ袋にだって使命があるんだ
途中で捨てられて、使命を全う出来ないコンビニ袋
挙句の果てにボロボロになってゴミ収集車に回収されていく
家まで持って帰ってもどの道ゴミになるんだろうけど
それでもだ
途中でポイ捨てするなんてあんまりじゃないか
僕は途中で捨てたりしないぞ
ちゃんと使命は果たさせてやるんだ
道路を舞うコンビニ袋を見て、僕はそんなストーリーを思い描いた